犬の飛びつきをやめさせるしつけ!飛びつく理由と場面別の直し方
帰ってきた瞬間に、愛犬がぴょんぴょん飛びついてくる。かわいい反面、服が汚れたり、来客や子どもを倒しそうになったりして困っていませんか。飛びつきは、反応のしかたを家族でそろえると多くの場合おさまっていきます。理由と場面ごとの直し方を順に見ていきましょう。
- 飛びつくのはうれしさと「飛びつくと相手をしてもらえた」経験から。上下関係のせいではない
- 飛びついたら声も手も出さずに背を向け、4本足が床についたらすぐほめる
- 子犬は抱っこを4本足になってからに。座っているときだけなでる
直るまでは犬によって数週間〜数か月。家族で同じ対応を2〜3週間続けても回数も勢いも変わらなければ相談、減り始めていればそのまま続けます。
しつけの話ですが、飛びつきのあとのけがや、痛みで飛びつかなくなる変化もあります。次のようすは先に確かめてください。
- (今すぐ)飛びついたあとに足を上げたまま着かない、キャンと鳴いて歩き方がおかしい
- (今すぐ)興奮したあとにぐったりする、息が苦しそう、舌の色が紫っぽい
- (今日か明日に)前は飛びついていたシニア犬が急に飛びつかなくなり、段差や散歩も嫌がる
- (数日のうちに)飛びついたあとに腰や後ろ足をかばう様子が続く
目次
犬が飛びつくのはなぜ?飛びつきのしつけの前に知りたい理由
犬の飛びつきのしつけを始める前に、理由を知っておきましょう。いちばん多いのは、うれしい気持ちと「飛びつけばかまってもらえる」と覚えたことです。
- うれしい・興奮している 飼い主さんの帰宅や散歩の前など、気持ちが高ぶったときに出やすい
- 顔に近づきたい 犬どうしは口元のにおいをかいであいさつする。人の顔が高いので跳び上がる
- かまってほしい・抱っこしてほしい 飛びついたときに声をかけられたりなでられたりして、それを覚えている
- ほしい物がある 手に持ったおやつやおもちゃ、ごはんの器をねらっている
- 不安や警戒 知らない人に対して、落ち着かずに跳ねることもある
昔は「自分が上だと思っているから」と言われました。今は、覚えたことと興奮で説明するのが一般的です。だから反応のしかたを変えると、飛びつく理由そのものが減っていきます。
関連記事犬が興奮するのはなぜ?理由別の落ち着かせ方と興奮しやすい場面飛びつきはやめさせた方がいい?
家族が気にしなくても、飛びつきは犬と相手の両方のけがにつながるので、直しておくと安心です。
- 子どもやお年寄りが押されて転ぶ。犬が苦手な人をこわがらせる
- 後ろ足だけで立つことが多いと、腰やひざに負担がかかる。小型犬は抱っこの途中で落ちる事故もある
- 散歩中にほかの人や犬に飛びつき、トラブルになる
- 家族の前では飛びついてよくて、お客さんにはだめ、という使い分けは犬にはわかりにくい
- まずは「人には4本足のままあいさつする」を全員の決まりにする
飛びつく犬のしつけ方の手順
基本は「飛びついても何も起きない」「4本足だといいことがある」を何度も経験してもらうことです。対応の一例として、次の順で進めてみましょう。
- 飛びついたら反応しない声をかけず、目を合わせず、手も出さない。腕を組んでくるりと背を向ける。「だめ」も犬にはかまってもらえた合図になりやすい
- 4本足が床についたらすぐほめる前足が下りた瞬間に、落ち着いた声でほめておやつを1粒。高い声で大げさにほめると、また跳ねてしまう
- おすわりを代わりの行動にする近づいてきたら飛びつく前に「おすわり」。座れたらなでる。おすわりがまだなら、床におやつを置いて4本足のままでいられたらOK
- ほめる手は低い位置でおやつは犬の鼻より低い所から出す。手を上に持ち上げると、届こうとして跳ぶ
- 短く何度もくり返す1回は数分で十分。帰宅のたびに同じ対応を続けると、多くの場合少しずつ跳ぶ回数が減る
練習中のおやつは、1日のごはんの量から少し減らして調整しましょう。
関連記事犬におすわりを教える方法!できない原因と子犬にも伝わる上手な教え方場面別の飛びつきの直し方
帰宅したとき
玄関を開けてすぐは、犬の気持ちがいちばん高ぶる時間です。帰ってから1〜2分は静かに荷物を置き、犬が落ち着いて4本足でいられたときに、しゃがんでゆっくりあいさつしましょう。
来客のとき
お客さんが来る前に、リードをつけるかサークルに入ってもらいます。体の大きい犬は、慣れるまで必ずどちらかにします。お客さんにも「飛びついたら背を向けて、座ったらなでてください」と一言お願いしておくと、対応がそろいます。
散歩中に人や犬に会ったとき
相手が近づく前にリードを短めに持ち、犬が落ち着いて座れる距離(多くは数メートル手前)で「おすわり」をして待ちます。リードをぐいっと引いて止めるより、先に座れる距離をとる方がうまくいきやすいです。
子どもに飛びつくとき
子どもは走ったり高い声を出したりするので、犬が遊びに誘われたと感じやすいです。子どもには「木のように止まって腕を組む」を教え、犬と子どもだけで遊ばせないようにしましょう。
子犬の飛びつきのしつけはいつから?
子犬は、迎えたその日から「4本足のときにかまう」を始められます。小さいうちはかわいくて抱き上げがちですが、飛びついたときに抱っこすると、それが合図になってしまいます。
- しゃがんで目線を下げ、子犬が座っているときになでる
- 練習は1回2〜3分。子犬は集中が続かないので、できたら次へ進まずに終える
- 興奮してきたら、おもちゃで一緒に遊んで気持ちを外へ向ける
生後3〜6か月ごろは、甘噛みと一緒に飛びつきが増える子が多い時期です。叱らずに同じ対応を続けましょう。
関連記事子犬の甘噛みのしつけ方!いつまで続くかと噛まれたときの止め方飛びつきのしつけでやってはいけないこと
- 叩く、ひざで胸を押し返す、足を踏む
- 大きな声で叱る、名前を呼んで止める
- 飛びついたときだけおやつや抱っこをあげる
- 家族の中で、飛びつきを許す人と許さない人がいる
痛い方法は、人の手や足をこわがるきっかけになります。止めたいときは背を向けて相手をやめ、座れたらほめる、をくり返しましょう。
飛びつきが直らないとき
犬によって数週間〜数か月かかります。2〜3週間同じ対応を続けても変化がなければ、ドッグトレーナーや動物病院に相談しましょう。
- 散歩や遊びの時間が足りていて、体力が余りすぎていないか
- 家族全員が同じ対応をしているか
- 飛びつく前の合図(しっぽ・姿勢)に気づいて、先におすわりを頼めているか
- 飛びつきと一緒に、うなる・かむといった様子がないか
うなる・かむが一緒に出るときは、うれしさではなく不安や警戒のこともあります。早めにプロに見てもらうと、愛犬に合ったやり方がわかります。
シニア犬で急に飛びつかなくなったときは、しつけの成果ではなく関節や腰の痛みのこともあります。冒頭の受診の目安を見てください。
関連記事犬のしつけの基本!教える順番と、叱らずに覚えてもらうためのコツ今日の帰宅から始める、4本足のあいさつ
まずは今日、帰ってから1〜2分だけ反応せずに待ってみてください。前足が下りたら、しゃがんで静かになでます。うれしい気持ちはそのままで、伝え方が「座ってあいさつ」に変わっていきます。
関連記事イヌスタグラムよくある質問
飼い主にだけ飛びつくのはなぜ?
いちばん会いたい相手だからです。帰宅のときなど、気持ちが高ぶる場面で出やすくなります。
子犬の飛びつきは放っておけば直る?
成長して落ち着く子もいますが、飛びつくとかまってもらえると覚えると続きやすいです。小さいうちから4本足のときにかまう習慣をつけましょう。
飛びつきのしつけにどれくらいかかる?
犬によって数週間〜数か月です。2〜3週間たっても回数も勢いも変わらないときは、ドッグトレーナーに相談しましょう。
小型犬でも直した方がいい?
小型犬は後ろ足や腰に負担がかかりやすく、抱っこの途中で落ちる事故もあります。体を守るためにも直しておくと安心です。
あわせて読みたい
横にスライドして見る(6本)