犬が散歩で引っ張るのはなぜ?理由と引っ張らずに歩く練習の手順
散歩に出たとたん、愛犬にぐいぐい引っ張られて、帰るころには腕がへとへと。そんな飼い主さんは多いですよね。引っ張るのは、わがままだからではありません。多くの場合、犬は「引っ張ると前に進める」と覚えてしまっているだけです。この記事では、犬が散歩で引っ張る理由と、今日から始められる練習の手順を順番に紹介します。
- 引っ張る一番の理由は「引っ張れば進めた」経験。叱るより、ゆるんだリードで進めることを教える
- 練習は、引っ張ったら止まる、ゆるんだら褒めて歩く、のくり返し。1回5〜10分から
- 急に引っ張るようになった、歩き方がおかしいときは、痛みや目・耳の不調も疑って動物病院へ
- 散歩中に呼吸が苦しそう、舌や歯ぐきが紫っぽい、倒れる(今すぐ)
- 歩き方がおかしい、足をかばう、ふらつく、急に歩くのを嫌がる(その日のうちに)
目次
犬が散歩で引っ張るのはなぜ?
犬が散歩で引っ張るのは、人より歩くのが速く、外が楽しくて早く先へ行きたいからです。そこで引っ張ったときに前へ進めると、犬は「引っ張ればいい」と覚えます。
においや音が気になる
電柱の根元、草むら、ほかの犬が通ったあと。外は犬にとって気になるにおいでいっぱいです。においをかぎたくて、つい先へ先へと進んでしまいます。
散歩がうれしくて興奮している
玄関でリードをつけた時点で、もう大はしゃぎという犬もいます。特に1日中家で過ごしたあとは、たまった元気が引っ張りになって出やすくなります。
引っ張ったら進めた経験がある
飼い主さんが引っ張られるまま歩くと、犬は「リードが張っていても進める」と覚えます。毎日の散歩で何度もくり返すうちに、引っ張るのが当たり前になってしまいます。
怖くて逃げようとしている
車の音や知らない犬が苦手な犬は、早くその場を離れたくて引っ張ることがあります。しっぽを下げている、耳を伏せているときは、興奮ではなく怖がっているサインです。
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- 首やのどに負担がかかる 首輪で強く引っ張り続けると首に負担がかかり、せきの原因になることがある
- 事故やけがにつながる 急に走り出して車道に出る、飼い主さんが転ぶ、リードが手から抜けるなど
- 興奮しやすくなる 引っ張るほど気持ちが高ぶり、ほかの犬に吠えるなどの行動も出やすくなる
特に小型犬やのどの弱い犬種は、首への負担に気をつけたいところです。引っ張りが強いうちは、首輪よりハーネスを使うと安心です。
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| 道具 | 向いている犬 | 気をつけること |
|---|---|---|
| 首輪 | 引っ張りが少ない犬 | 強く引くとのどに負担。指が2本入るくらいに合わせる |
| 胴輪タイプのハーネス | 引っ張りが強い犬、小型犬 | 脇の下がこすれていないか毎回見る |
| 胸の前にリードをつけるハーネス | 力の強い中型犬・大型犬 | 迷ったらこれ。胸の前と背中の両方にリードをつけられる形が使いやすい |
| リード | どの犬にも | 長さ1.2〜1.8mほど。伸びるリードは練習中は使わない |
首輪やハーネスが合っていないと、痛くて散歩そのものを嫌がるようになることもあります。体の大きさが変わる子犬は、月に1回はサイズを見直してあげましょう。
- 玄関でリードをつけたら、犬が落ち着くまで少し待ってから出る
- ドアを開けても飛び出さず、座れたら外へ出る
- 出発前に、家の中で少し遊んで元気を発散させておく
引っ張らずに歩く練習の手順
練習の考え方はシンプルです。「リードが張ったら進めない、ゆるんでいたら進める」を、毎回同じルールでくり返します。
- 静かな場所で始める家の中や、人や車の少ない道から。最初からにぎやかな公園では練習しない
- そばに来たら褒める飼い主さんの横に来たら、すぐに声をかけておやつを1粒。横にいるといいことがあると教える
- リードがゆるんだまま1歩進めたら褒める最初は1〜2歩でOK。できたら少しずつ歩く距離をのばす
- リードが張ったら止まる引っ張ったらその場で立ち止まり、犬がふり返ってリードがゆるんだら、また歩き出す
- 止まっても引くなら向きを変える黙って反対の方向へ歩き出す。ついて来て横に並んだら褒める
練習は1回5〜10分、1日1〜2回が目安です。長く続けると犬も飼い主さんも疲れて、ルールがぶれてしまいます。変わるまでの期間は犬によって大きく違い、数週間で落ち着く犬もいれば、数か月かかる犬もいます。
- 家族みんなで同じルールにする(お父さんのときだけ引っ張らせてOK、にしない)
- においをかぐ時間は「いいよ」の合図で別にとり、メリハリをつける
- できた日は短めに切り上げ、楽しい気持ちで終わる
こんなときはどうする?場面別のコツ
ほかの犬や人を見ると引っ張る
相手に気づいて引っ張り出す前に、名前を呼んでおやつをあげ、飼い主さんの方を向けたら褒めます。近すぎて夢中になってしまう距離では練習にならないので、まずは相手から離れて落ち着ける距離を保ちましょう。
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体ごと持っていかれそうなときは、胸の前にリードをつけるハーネスに替えると、引っ張っても体が横を向きやすく、止まりやすくなります。リードは手首に巻きつけず、両手で持って腰の近くで構えると安全です。
子犬のうちから引っ張る
子犬は集中が続かないので、練習は1回3〜5分ほどで十分です。散歩デビュー前から家の中でリードをつけて、横を歩けたら褒める練習をしておくと、外でもスムーズに始められます。散歩デビューはワクチンが終わってからが一般的です。時期は獣医師に確かめましょう。
柴犬など力が強く、においに夢中になりやすい犬
柴犬は体のわりに力が強く、気になるにおいを見つけると動かなくなったり、急に方向を変えて引っ張ったりしがちです。においをかぐ時間を「いいよ」の合図でしっかりとり、歩く時間との区切りをはっきりさせると落ち着きやすくなります。
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- リードを強くぐいっと引き戻す、首にショックを与える
- 叩く、大きな声でどなる
- 「上下関係を教える」と考えて押さえつける
- 引っ張られるまま歩いたり、引っ張ったらおやつをあげたりする
痛いことや怖いことで止めようとすると、散歩そのものが嫌いになったり、飼い主さんの手を怖がるようになったりします。引っ張りは、上下関係ではなく「覚えた習慣」なので、やさしく教え直せば変えられます。
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散歩が大好きで元気いっぱいの犬は、練習しても完全には引っ張りがなくならないこともあります。性格や犬種もあるので、少しずつ良くなっていれば心配いりません。
2〜3週間続けてもまったく変わらないとき、怖がって引っ張るのが強いときは、ドッグトレーナーや動物病院に相談してみましょう。
気をつけたいのは、今まで引っ張らなかった犬が急に引っ張るようになったときです。痛みや目・耳の不調で落ち着かなくなっていることもあります。
- 呼吸が苦しそう、舌や歯ぐきが紫っぽい、ぐったりする(今すぐ)
- 歩き方がおかしい、足をかばう、ふらつく、さわると痛がる(その日のうちに)
- 引っ張ったあとのせきが止まらない、ガーガーという音の呼吸が続く(その日のうちに)
- 物にぶつかる、呼んでも反応しない、散歩中に同じ所をぐるぐる歩く(数日以内に相談)
シニア犬では、関節の痛みや目・耳の衰え、年齢による頭の変化で歩き方が変わることもあります。こうした様子があるときは、練習はいったんお休みして診てもらいましょう。
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引っ張り癖は、1日で直るものではありません。でも「ゆるんだリードなら進める」を毎日同じように伝えていけば、横を歩ける時間はのびていきます。うまくいかない日は、叱らずに切り上げて大丈夫です。できた1歩を褒めて、並んで歩く散歩を楽しみましょう。
よくある質問
引っ張り癖の練習はいつから始めればいい?
子犬なら散歩デビュー前から、家の中でリードをつけて練習できます。成犬からでも遅くはありません。
おやつがないと歩かなくなりませんか?
慣れてきたら、おやつは数回に1回にし、声で褒める・においをかがせるなどのごほうびに切り替えていきます。
引っ張るときは首輪とハーネスのどちらがいい?
引っ張りが強いうちはハーネスが安心です。首やのどへの負担を減らせます。
散歩の前に走らせて疲れさせた方がいい?
少し遊んで発散させるのはよいですが、興奮しすぎると逆に練習しにくくなります。落ち着いてから出かけましょう。
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