犬が草を食べる理由は?吐くのは大丈夫かと、やめさせたほうがよい草
散歩の途中で、愛犬が道ばたの草をむしゃむしゃ食べ始めると、止めたほうがいいのか迷いますよね。食べたあとに吐いてしまうと、なおさら心配になります。犬が草を食べるのはめずらしい行動ではなく、多くの場合は心配いりません。ただ、草についた薬や、食べると危ない植物には気をつけたいところです。この記事では、犬が草を食べる理由と、吐いたときの見方、やめさせたほうがよい場面と対処法をまとめました。

- 草を食べたあと、半日に3回以上吐く
- 吐いたあとぐったりしている、吐いたものに血が混じる
- 除草剤をまいた所の草や、ユリなど毒のある植物を食べた
- 成犬で1日に2回吐いた
- 草を食べて吐き、食欲もない
- 草をしきりに食べたがり、下痢やお腹のゴロゴロが続く
- 草を食べて1回吐き、けろっとしている
- 少しかじっただけで、元気も食欲もある
子犬・シニア犬・持病のある犬は、上の表より早めに。2回吐いたら、または1回でも元気や食欲がなければ、その日のうちに受診してください。ワクチンが終わるまでの子犬は、外の草をなめさせないようにしましょう。シニア犬が急に草を食べたがるようになったら、数日のうちに相談を。
目次
犬が草を食べる理由は?
犬が草を食べる理由は、はっきりとはわかっていません。いくつかの理由が重なっていると考えられています。よく言われる理由を順に見てみましょう。
お腹の調子が悪く、吐いてすっきりしたい
胃がむかむかするときや、胃液がたまっているときに草を食べ、その刺激で吐くことがあります。朝ごはんの前など、お腹が空いた時間に草を探す子も少なくありません。お腹がキュルキュル鳴っているときにしきりに草を食べたがるなら、胃腸の調子がよくないサインかもしれません。
退屈・ストレス
散歩が短い日や、留守番が長かった日に、草をかじって気をまぎらわせることがあります。散歩のコースがいつも同じで、においをかぐ時間が少ない子にもよく見られます。
味や食感が好き
春先のやわらかい若い葉を好んで食べる犬は多く、ただおいしいから食べている子もいます。食べても吐かず、元気で便もふつうなら、このタイプかもしれません。
野菜や繊維が足りないと感じている
ごはんに繊維が少ないと草を食べたがる、という見方もあります。ただ、総合栄養食(そのフードと水だけで必要な栄養がとれるフード)を食べている犬は、栄養が足りないことはまずありません。フードを変えるなら、少しずつ切り替えて様子を見ましょう。
本能や好奇心
犬の祖先は獲物の胃の中の植物も一緒に食べていた、という見方もあります。子犬は、なんでも口に入れて確かめる時期に草をかじることもあります。
草を食べて吐くのは大丈夫?
草を食べて1回吐き、そのあとけろっとして元気も食欲もあるなら、ほとんどの場合は様子を見てよいです。草は消化されにくいので、そのまま吐き出したり、うんちに混ざって出てきたりします。
草のかたまりが混じっているのは、草を食べたあとならよくあることです。ただ、草を食べていないのに黄色や緑の液だけを何度も吐くときは、別の理由も考えられるので回数を見てください。
| 吐いたあとの様子 | 目安 |
|---|---|
| 1回だけ吐いて、元気も食欲もある | 家で様子を見る |
| 子犬・シニア犬・持病のある犬が2回吐いた、1回でも元気か食欲がない | その日のうちに受診 |
| 成犬で1日に2回吐いた、食欲がない | 今日か明日に受診 |
| 半日に3回以上吐く、ぐったりする、血が混じる | 今すぐ動物病院へ |
吐いたものは捨てる前にスマホで写真を撮っておくと、病院で説明しやすくなります。
関連記事犬が吐く原因は?吐いたものの色と回数でわかる様子見と受診の目安散歩道や庭の草で気をつけたいこと
草そのものより心配なのは、草についているものです。次の3つに気をつけましょう。
- 除草剤・殺虫剤 公園や線路わき、駐車場のまわりでは薬をまいていることがある。見た目ではわからない
- 寄生虫の卵 ほかの犬のうんちやおしっこがかかった草には、お腹の虫の卵がついていることがある
- ごみやとがった物 草むらにたばこの吸い殻や串、小さなごみが落ちていることがある
いつもの散歩道でも、草が急に枯れていたり、色が変わっていたりする場所は薬をまいたあとかもしれません。そういう所では草を食べさせないようにしましょう。
犬が食べてはいけない植物
散歩道や家の中には、犬が食べると体調をくずす植物があります。代表的なものを覚えておきましょう。
| 場所 | 気をつけたい植物の例 | 主な心配 |
|---|---|---|
| 庭・花だん | ユリ、スズラン、アジサイ、スイセン、チューリップの球根 | 吐く、下痢、心臓や腎臓への影響 |
| 道ばた・公園 | ヒガンバナ、キョウチクトウ、ツツジ | 吐く、よだれ、ふらつき |
| 家の中 | ポトス、モンステラ、アロエ、ポインセチア | 口の痛み、よだれ、吐く |
ここに挙げたのは一部です。名前のわからない植物は口にさせないのが安心です。ユリは花粉や花びん(いけてある水)でも危ないことがあるので、犬のいる家では飾らないほうがよいでしょう。
- 何を、いつ、どのくらい食べたか
- 愛犬の体重
- 植物の写真か、ちぎれた葉
草を食べるのはやめさせるべき?
元気で、食べる量も少しなら、無理にやめさせる必要はありません。大事なのは、食べる場所を選ぶことです。
一方で、次のようなときは食べさせないようにしましょう。
- 除草剤をまいたかもしれない場所や、人や犬の通りが多い道ばた
- 名前のわからない植物、花だんや家の観葉植物
- 毎日のように大量に食べ、そのたびに吐いている
- とがった葉や長い草で、むせたりのどにひっかかったりする
食べてもよい場所と、食べさせない場所を飼い主さんが決めておくと、散歩のたびに迷わずにすみます。
草を食べたがるときの対処法
散歩中に止める合図を練習する
草に口を近づけたときに止められると安心です。叱って止めるのではなく、こちらを見たらほめる練習から始めましょう。対応の一例です。
- 家で名前を呼んで、こちらを見たらおやつ見るだけでほめる。数日続けて、呼ぶとすぐ振り向くようにする
- 散歩で草の手前で呼ぶ草に口をつける前に名前を呼び、振り向いたらおやつをあげて先へ進む
- できたら、食べてよい場所を決める安全な草のある場所では「どうぞ」と声をかけ、少しだけ食べさせる
おやつを使った分は、1日のごはんから減らしてください。犬によって覚えるまでの期間はちがい、数週間かかることもあります。
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散歩のコースを変える、においをかぐ時間を長めにとる、家でおもちゃや知育トイで遊ぶなど、気持ちが満たされると草への興味が減る子もいます。
食べてもよい草を用意する
どうしても草が好きな子には、ペット用の「猫草」(大麦やえん麦の若い葉)をベランダや室内で育てる方法もあります。薬を使わずに育てたものなら、道ばたの草より安心です。それでも食べすぎると吐くことはあるので、少しずつにしましょう。
ごはんの時間と回数を見直す
空腹の朝に草を探して吐く子は、ごはんの間があきすぎているのかもしれません。1日の量は変えずに、回数を2回から3回に分けると落ち着くことがあります。
こんなときは動物病院へ
草を食べる行動そのものより、そのあとの体調に目を向けましょう。急ぎ度ごとにまとめました。
動物病院に行く目安
- 草を食べたあと、半日に3回以上吐く、水を飲んでもすぐ吐く
- 吐いたあとぐったりしている、吐いたものに血が混じる
- 除草剤をまいた場所の草や、ユリなど毒のある植物を食べた。元気でも電話で相談
- 子犬・シニア犬・持病のある犬が2回吐いた、1回でも元気か食欲がない
- 成犬で1日に2回吐いた、吐いて食欲もない
- 毎日のように草をしきりに食べたがり、下痢やお腹のゴロゴロ、体重が減る
夜間や休日は、かかりつけか夜間救急の動物病院に電話して指示を聞きましょう。
電話では、何を食べたか、いつ、どのくらい、愛犬の体重を伝えると話が早く進みます。
関連記事犬の下痢・嘔吐・便秘のときの見方と、すぐ動物病院に行く目安草を食べたあとは、元気と食欲を見てあげよう
次に愛犬が草を食べたら、まず場所が安全かを確かめ、そのあと半日ほど、吐いた回数と元気、食欲を見てください。それでいつもどおりなら、あわてなくて大丈夫です。気になる変化があれば、かかりつけの動物病院に相談しましょう。
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犬が食べても大丈夫な草はある?
ペット用に売られている猫草(大麦やえん麦の若い葉)は、薬を使わずに育てたものなら比較的安心です。道ばたの草は薬や虫の卵がついていることがあるので、名前がわかっていても食べさせすぎないようにしましょう。
子犬が草を食べるのは大丈夫?
なんでも口に入れて確かめる時期なので、よくあります。ただ子犬は吐くと体力が落ちやすいので、草を食べて2回吐いたらその日のうちに、1回でも元気や食欲がなければその日のうちに受診しましょう。
柴犬はよく草を食べる?
柴犬に限らず、どの犬種でも草を食べる子はいます。犬種より、その子の好みや散歩の習慣による差が大きいようです。成犬でも、毎日たくさん食べて吐くなら一度相談しましょう。
草を食べたあとのうんちに草が混ざっているのは大丈夫?
草は消化されにくいので、そのまま出てくるのはよくあることです。うんちに血が混じる、下痢が続くときは受診しましょう。
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